無償の愛

母親から子どもへの愛が、「無償の愛」だなんて、嘘だ。親は、身勝手だし、見返りを求める。
だから、自分の期待する見返りがなかったら、虐待しちゃうんでしょう。
虐待しちゃう母親だけが、特別なんじゃない。教育熱心なお受験ママだって、子どもに習い事をさせるのに熱心な母親だって、過保護な親だって、放任の親だって、み〜んな子どもを自分の思い通りにしたいし、見返りを求めている。それを無自覚なことが、尚よろしくない。
「いいお母さん」達も、みんな自分の子どもへの愛情が、“無償"なんかではないことを自覚した方がいい。

“無償"なのはね、子どもから母親への愛。
「母親だ」っていうだけで、母親に対してああも無条件の絶大な信頼をおける、って、子どもだけ。そして、惜しみなく愛してくれる。
虐待されてる子どもが、母親のことをかばう。もちろん、全ての子どもが、親を気遣い、親の“わがままな"期待に応えようとする。無意識に。

私は、子どもをもって、愕然としたね。
どうして息子は、こんな母親を、こんなにも愛してくれるをだろう、って。
これは、応えないといけない、と思ったよ。
母親が無償の愛を注ぐから、子どもが応えるんじゃないね。逆だよ。

ただね、“賞味期限"があるんじゃないかな、子どもから母親への愛って。
子どもが大人になっちゃうと、やっぱり“無償"ではなくなるようで。
“無償"の間に、親がどれだけ“応える"かによって、その後の親子関係は決まるんじゃないか。
というのが、今のアタシの仮説です。