アイ・メッセージで

カウンセリングの用語なのかな、と思うんだけど、「You messageでなく、I messageで言いましょう」という話を、複数のカウンセラーから聞いたことがある。
相手の言動とかについて、「あなたは、〜〜だ」ではなく、「私は、(あなたに関して)〜〜と思う(感じる)」という言い方をした方がいい、っていうのは、とても実用的だ。
それは、たいてい相手についてのマイナスのメッセージを伝える場合であり、「あなたは」と言うと、相手を決めつけることになり、相手は逃げ場がなくなったり、あるいは「そんなことはない」と反発したりすることになる。「私は」と言えば、「それが正しいかどうかはわからないけれど、少なくとも“私"はそう感じていますよ」というだけのことだ。「あなたは」と言うよりも、かなり“緩い"はずだ。
ただでさえ、私は物言いがはっきりしているというか、きついと言うか、ただ話をしているだけでも、“詰問"調になりかねない。せめてI messageにでもしなかったら、子育てだって仕事だって、うまくいかないにちがいない。

私が、この“I message"という考え方を知った頃、すでに長男が保育園児になってたはずで、それまでに既に数年は子育てしていたわけだ。でも、振り返ってみると、その前からI message的な言い方は使っていたような気がする。
どうしてか。
たぶん、親を反面教師にしたから。
両親は、娘に対して、You messageばっかりだったなぁ、とこの年末年始に実家に行ったことで気づいた。特に母親は。父親の方が、I messageでしゃべるかなと思うけれど、それ以上に強烈なYou messageのせいで、I messageの印象が相殺されてる。母親も、I messageがゼロなわけはないと思うけれど、「ゼロだったんじゃないか」という印象だけが残る状態。
両親の私に対する言動を、嫌だ、嫌だと思って育ったために、自分の子どもには自分が嫌だと感じたような言葉かけはしないようにしよう、してほしかった言葉かけをしよう、と心がけて子育てした結果、できるだけI messageで話そうとすることになったんじゃないかな。
だから、「You messageでなく、I message」という話を聞いた時に、実感をもって、すぅーっと頭に入ってきたのでしょう。
両親のおかげ、ということか? 皮肉だな。

この年末年始、関係の悪い(と母親は思っていなかったけれど私は思っている)母親と、前年の年末年始以来2度目となる対決をし、とりあえず、「関係が悪かった」ということには気づかせることに成功した。
帰宅したら、“謝罪と感謝"のメールがきたので、とりあえず、「I messageで語ることをお勧めします」という返信をした。
ちょっとだけ溜飲を下げた。
今後、どんな反応があることやら。